The pride of ourselves《前編》
「久芒さーん。いきますよー」 華武高校一軍専用グラウンドに、全くやる気のない声。 「いいングよ〜」 グローブをしていない右手で、長い袖を振り回し答える白春。 (メンド〜…。今日はサボるつもりだったのになぁ) 心の中でブツクサ文句を言っている芭唐。 「………あッ」 上の空で白球を投げた所為だろう。白球は白春の左横の方に飛んでいってしまった。 「久芒さんスイマセー……」 とりあえず謝っておこうと掛けた言葉が、最後伸びながら途切れる。 「よ゛ッ」 白春は慌てる事無く白球が落ちてきた所を狙い、右足を軸に半身を後ろに捻った反動を利用し、 「ぅわっ!」 鋭く、そして的確な位置に帰ってきた白球を、驚きつつも反射的に受け捕る芭唐。 「ビ、ビビったー…」 グローブの中の白球を呆気にとられた表情で見つめている芭唐の向こうで、白春は怒っていた。
「ミヤはまだ『アレ』に慣れてなさ気なんだ〜(^○^)」 部活の十五分の休み時間。ベンチで長閑に話している芭唐と録。 「まぁね。つーか、アレで野球やるなんて誰でも驚く気(=A=)。 冷えたスポーツドリンクを飲む録の横で、意外そうな顔を浮かべる芭唐。 「うん。あれは、オレがここに入った時の話なんだけど――――」
第一印象は最悪だった。 「お前、そんなカッコで暑くなさ気?(;―
―)」 今日から一年間共に過ごす事になる教室の中で、二人は出会った。 「『ング」って…もしかしてing形? 半端に英語使ってるなんて逆にカッコワル気〜( ̄3 ̄)」 入学式どころか担任すら来ていない、出会い頭の先の先で早くも互いの特徴を罵倒しあっている二人。 「お前とは絶対仲良くなれなさ気!!\(`○´)/」 ――――完全な決別。 「ところでお前ダレ?(・_+)」
「つまんなさ気ー( ̄A ̄)」 録は足元に落ちている白球を拾うと、そのまま座り込んで溜息をついた。 (まだ入部したばっかだからやんなきゃいけないっていうのは分かるけど、やっぱ野球らしい事した気 そう心の中で呟くと、録は目だけを動かして、辺りを見回す。 「……アイツか(−\−)」 野球らしい事を少しでいいからしたい。だから、とりあえず近くにいる人とキャッチボールをしよう。 「仕方ないか…C-(´。`)」 そう自分を納得させてから、録は白春に声をかけた。彼に最低限声が届く大きさで。 「なぁ、キャッチボールやらな気(^◇^)ノ?」 サボるのは良くない。でも断れない。 「そっちいった気ー!(^○^)/」 録の言葉を聞いて顔をあげれば、確かにこっちに飛んでくる白球があった。 「いきなり投げないで欲しいング!」 驚いた表情のまま、大きく一歩下がる白春。 「オイオイ(‐_‐;)。別に下がんなくても、……………」 捕れるじゃん。 その言葉を出す前に、録を呆気に取らせるに充分な行動を、白春は行った。 「…………………………………」 その極めて自然な一連の行動を、録は一言も出さず、あんぐり口を開けて眺めていた。 「………………………非常識気」 録はやっと、それだけポツリと呟いた。 「良かった。上手く捕れりング出来て…」 その小さな呟きを、録は聞き逃さなかった。 「……もしかして、いつもは上手く捕れなさ気って事?(・・?」 録の言葉に、胸を抑え明らかに身を引く白春。 「そうだよなー! あんな変な捕り方、普通出来る訳なさ気だよな。 録の言葉に、白春はムキになって反論する。 「それじゃ、も一回やって見せろよ(`U´)」 俯いて押し黙ってしまった白春を尻目に、録は自分が集めたカゴの中の白球を一つ取り出す。 「それっ」 そして白春に向かって、軽く投げた。抜群のコントロールで、落下点は白春が手で捕れる位置である。 「あっ…」 白春は慌てて、一歩下がると、左足を後ろにやり、そしてタイミングを見計らって蹴り上げる。
スカッ
左足は白球にカスリもせず、白球はそのまま地に落ちてしまった。 「ぅわっ!」 蹴った勢いが良すぎたのか、白春はバランスを失い、尻餅をついてしまった。 「やっぱ無理じゃん( ̄≡ ̄)」 呆れたように言う録の言葉に反論できず、白春は尻餅をついた体勢のまま、またもや俯く。 (………………鼻炎だよね…) そう思っても、何だか録の中に罪悪感が芽生えてきてしまい、録はそれを振り払うように頭を振る。 「普通に捕ればいいじゃん。足使わないで、手だけで」 録はそれだけ言うと、三回目の白球を放り投げる。
ゴンッ!
顔を上げた白春の鼻に白球が、派手な音を立てて直撃する。 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 鼻を抑えて声も無くうずくまる白春に、先ほど芽生えた罪悪感もあって、録は素直に謝った。 「やっぱ座ったままじゃやりにく気だよね。じゃ、立って――…」 強い口調で言われ、録は怯む。 「お前…」 鼻を抑えたまま、白春は膝に顔を埋めて、 「どうせ、出来ないング。 白春は静かに、震える口調で、それだけ言うと、いきなり立ち上がり、録に背を向けて走り出して 「あ、おい、待てよ!!」 録の制止も聞かず、白春は走り続けた。周りの一年生も驚いた表情で白春を見つめる。 「アイツ、どうした気……?」 録は不思議そうに、顔を歪める。 「――――変なの――――」 今の録には、そうとしか思えなかった。
†続く† †あとがき† このサイト初めての続き物。 でも続き、書くかな、私………………。(をい)
03/10/29
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