心の底から、祝えますか? C Y C ?
十月五日。日曜日。 「屑桐さん。実は今日、オレの誕生日なんスよ」 ――朝から続く部活で賑やかなのにも関わらず、二人の周りだけ沈黙が続いている。 「いや、だからさ………」 このまま屑桐の言葉を待っていても埒があかないので、芭唐自ら言ってしまう。 「オレが生まれた、おめでたい日っスよ」 折角甘えたのにも関わらず、にべもなく断られてしまった芭唐は一瞬だけ言葉に詰まる。 「思うでしょうがフツー!!」 無理のある理由に芭唐は思わずツッコむ。 「それはそうだが」 過去に前例があるのか、言葉に詰まる芭唐。 「わ、忘れませんよ!! ちゃんとカレンダーに印つけて、プレゼントも一ヶ月前に
――――今までの説得は何だったのだろう――――
「屑桐さーーーーーーーーーーーーーーん!!!!」 腰に抱きついて懇願してくる芭唐をどうにか引き離そうと、彼の額を力一杯押す屑桐。 「じゃあ、賭けましょう!」 と、芭唐はユニフォームのポケットから愛用のダイスを二つ取り出し、顔の前で強く握る。 「大小バクチで一発勝負。 芭唐が持ち込んだ提案に、屑桐はしばし考えるが、このままでは埒があかないと思ったのか、 「……いいだろう」 どこか疲れた声で承諾してしまった。
その為か、芭唐の十八番の勝負だとついに思い出せなかった。
「じゃ、屑桐さん。約束どおりなんかくださいv」 勝者のみが浮かられる笑みを屑桐の背中に向け、芭唐は弾んだ声で釘を指すように言った。 「少し待っていろ」 とだけ言って、部室の方へ歩みだしてしまった。 「別に今すぐじゃなくてもいいんだけど。 バタン、と騒がしい音で閉められた扉を見ながら、芭唐は一人取り残された。 「あれ? 屑桐さん何しに行ったんスか?」 芭唐の質問に答えず屑桐はそれだけ言った。不審に思いつつも従う芭唐。 「………こんだけ?」 不満たらたらな顔で正直に言ってしまった芭唐だが、その手から折り鶴が取られようとすると、さっと 「……でも、なーんか、その場でこしらえたって感じがするんスけど」 そう芭唐が言うと、 「当たり前だ」
「もっと上等な物が欲しかったら、オレの信頼に値する人間になれ」
不意に言われた言葉に驚きすぎて声も出なかった。
「全員、集合!!」 芭唐に背を向けて、一軍メンバーに聞こえるよう号令を出す屑桐。
「――――なってやろうじゃねーか――――」
突然の挑発めいた言葉に、引きつらせつつも不敵な笑顔で。
心の底から、祝えますか?
それが出来るのは、まだまだ先の話。
「もっと屑桐さんに気に入られれば、絶対貰えりング。上物和紙の折り鶴を」
†終わり† †あとがき† 日にちの上では既に十月五日です。芭唐誕生日オメデトウ! 題名はある英語の疑問文を略してます。ヒントは安室さん。はいバレバレですね(笑)。
それではこの辺で。
03/10/05
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