心の底から、祝えますか?

C Y C ?

 

 

 

十月五日。日曜日。

「屑桐さん。実は今日、オレの誕生日なんスよ」
「そうか」
「……………………………………」
「……………………………………」

――朝から続く部活で賑やかなのにも関わらず、二人の周りだけ沈黙が続いている。

「いや、だからさ………」

このまま屑桐の言葉を待っていても埒があかないので、芭唐自ら言ってしまう。

「オレが生まれた、おめでたい日っスよ」
「そうだな」
「だったら、可愛い後輩にプレゼントをあげないと、なーんて、思いません?」
「思わん」
「………………………………………」

折角甘えたのにも関わらず、にべもなく断られてしまった芭唐は一瞬だけ言葉に詰まる。

「思うでしょうがフツー!!」
「思わんな。確かに、録や白春など、オレにプレゼントをくれた奴にならお返しはするが、」
 お前からはまだ貰っておらん」
「って、屑桐さん十二月っしょ!?
 まだ来てなんだからあげてないに決まってるじゃないスか!」

無理のある理由に芭唐は思わずツッコむ。
これは流石に自分でも気付いたか、屑桐はあっさり認めた。

「それはそうだが」
「オレも屑桐さんの誕生日に何かあげるから。いいっしょそれで!」
「だが、お前はそういう事に関しては信用できん。忘れるのがオチだろう」
「う…」

過去に前例があるのか、言葉に詰まる芭唐。
しかし、すぐに調子を取り戻す。

「わ、忘れませんよ!! ちゃんとカレンダーに印つけて、プレゼントも一ヶ月前に
 用意しておきますから! 
 だからプレゼント下さい」
「断る」

 

――――今までの説得は何だったのだろう――――

 

「屑桐さーーーーーーーーーーーーーーん!!!!」
「ピーピー騒ぐな! 引っ付くな! 殺すぞ!!」
「プレゼントくれたら殺されてあげますからーーーーーー!!!」(嘘)

腰に抱きついて懇願してくる芭唐をどうにか引き離そうと、彼の額を力一杯押す屑桐。
暫く、プレゼントくれ! 断る! という言葉の応酬が続いた挙句、

「じゃあ、賭けましょう!」

と、芭唐はユニフォームのポケットから愛用のダイスを二つ取り出し、顔の前で強く握る。

「大小バクチで一発勝負。
 これでもし屑桐さんが勝ったら潔く諦めます。だけどオレが勝ったら屑桐さんプレゼントください。
 これで文句はないっしょ?」

芭唐が持ち込んだ提案に、屑桐はしばし考えるが、このままでは埒があかないと思ったのか、

「……いいだろう」

どこか疲れた声で承諾してしまった。

 

 

 

その為か、芭唐の十八番の勝負だとついに思い出せなかった。

 

 

 

「じゃ、屑桐さん。約束どおりなんかくださいv」
「………………………」

勝者のみが浮かられる笑みを屑桐の背中に向け、芭唐は弾んだ声で釘を指すように言った。
両の手はしっかり揃えて差し出している。
当の屑桐は己の失態と芭唐の我が侭に小さな怒りと呆れと覚えていたが、やがて観念したように、

「少し待っていろ」

とだけ言って、部室の方へ歩みだしてしまった。

「別に今すぐじゃなくてもいいんだけど。
 つーか、オレの理想としては部活終わった後で放課後デートしながら買ってもらう、なんだけど。
 って、聞いてねえし。行っちまったし」

バタン、と騒がしい音で閉められた扉を見ながら、芭唐は一人取り残された。
やがて、さして時間も経たずに、屑桐は出てきた。
手には一見何も持っていない。

「あれ? 屑桐さん何しに行ったんスか?」
「手を出せ」
「は?」

芭唐の質問に答えず屑桐はそれだけ言った。不審に思いつつも従う芭唐。
その掌に、何かか置かれた。重さなんて無いに等しい、紙らしき感触。
屑桐が手を除けると、そこには赤い地に桜の模様が描かれた折り紙で折られた、一羽の鶴だった。

「………こんだけ?」
「嫌ならいい」
「いやっ! いいです! 嬉しいっス!!」

不満たらたらな顔で正直に言ってしまった芭唐だが、その手から折り鶴が取られようとすると、さっと
素早く手で包んで腕を上げて非難させた。

「……でも、なーんか、その場でこしらえたって感じがするんスけど」

そう芭唐が言うと、

「当たり前だ」

 

 

「もっと上等な物が欲しかったら、オレの信頼に値する人間になれ」

 

 

不意に言われた言葉に驚きすぎて声も出なかった。

 

 

「全員、集合!!」

芭唐に背を向けて、一軍メンバーに聞こえるよう号令を出す屑桐。
徐々に屑桐に集まって行く野球部員を見ながら、芭唐は呟いた。

 

「――――なってやろうじゃねーか――――」

 

突然の挑発めいた言葉に、引きつらせつつも不敵な笑顔で。

 

 

 

心の底から、祝えますか?

 

それが出来るのは、まだまだ先の話。

 

 

 

「もっと屑桐さんに気に入られれば、絶対貰えりング。上物和紙の折り鶴を」
「結局折り鶴なんすか………………?」

 

 

 

†終わり†

†あとがき†

日にちの上では既に十月五日です。芭唐誕生日オメデトウ!
前々から小説書こう絵を描こうと思ってたのに、取り組んだのが、五日の午前一時半頃。
……………………そう。一時間二十分前です。つまりこれは一時間二十分で書いた事に
なります。
だから短い。放課後デートさせたかったよぅ…………。

題名はある英語の疑問文を略してます。ヒントは安室さん。はいバレバレですね(笑)。

 

それではこの辺で。

 

03/10/05

 

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